スギモトレディースクリニックでは、体外受精を含めた不妊治療と一般婦人科検診を行っています。
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体外受精の実際
体外受精 | 顕微授精 | 受精卵凍結
<体外受精について>
体外受精は1978年イギリスで人類で初めて成功し、そのとき生まれた娘がルイーズと名づけられました。日本では1983年に初めて成功し、その後出生数は増え続け現在までに10万人を超えています。私(院長、杉本幸美)も1985年当時在籍していた兵庫医科大学で抗精子抗体が不妊原因の方に日本ではじめて体外受精に成功しました(論文、学会発表あり)。その後当院では平成8年に開設以来、体外受精に取り組んでいます。ここで体外受精について、ご説明しましょう。

まず体外受精は不妊治療において、タイミング法、人工授精の次に位置するものですが、精神的、肉体的に前2者とは比べ物にならないくらい大変ですし、何よりも高額治療(30万〜40万円)になります。また適応も他の治療法では妊娠を望めない方にすることや妊娠率は約25%で4人に1人の割合でしか妊娠できないということなどをよくお考えになってからお受けになってください。

体外受精の手順は排卵誘発剤を使って卵巣にたくさんの卵をつくり、その卵巣内の卵を取り出し、体外で精子と媒精し受精させ、培養したあと、その分割卵を子宮内へ戻すということです。もう少し具体的にいいますとまず生理が始まりましたら、前もってお渡ししている点鼻薬を使用していただきます。この点鼻薬は自然排卵をおさえる役目があります。そして生理開始3日目から排卵誘発の注射をします。これを5〜6日間したあと、超音波検査で卵胞の発育や数を確認します。卵胞の発育がまったくない方はここで中止となります(中止になった方は次回注射量を増やして排卵誘発をします)。卵胞の発育が足りない方はもう少し注射を続けます。卵胞の発育や数が十分になりましたら、卵胞内の卵を成熟させるために排卵させる注射を夜の19時30分にうちます。その翌々日の朝の8時に採取した精液をもってご来院いただきます。着替えていただいた後採卵室で点滴を開始し、静脈麻酔下で採卵します。採卵は膣式超音波で膣から採卵針をつかってします。採卵後2〜3時間ご休憩していただき、出血がないことを確認の上ご帰宅していただきます。帰宅後安静が必要です。また卵胞があっても採卵してみるとその中に卵がなく、採卵数0ということもありますし、採卵時にすでに排卵がおわっているということもあります。

採卵した卵は培養室で前培養します。ご持参していただいた精子をスイムアップして運動率100%の精子を回収し、卵1つあたり5万〜10万個の精子と媒精し、受精させます。翌日受精を確認したあと培養を続け、通常は採卵から2〜3日目に来ていただいて人工授精の要領で膣から子宮内に戻します(胚移植)。その後1時間安静後帰宅していただきます。高温相を維持させるために胚移植後2日目と7日目に黄体ホルモンの注射にきていただきます。採卵から15日目に尿検査で妊娠かどうかを判定します。これらの過程はわかりやすく表にしていますし、VIDEOやDVDでもご説明していますのでごらんになってください。

体外受精は保険適応外ですのですべて自費治療になります。当院の費用は点鼻薬が10,500円、注射が1日当たり2,100円〜4,200円(量によってちがいます)、超音波検査が2,100円、排卵させる注射が1,050円、採卵および培養費用が21万円、胚移植が21,000円、余剰卵の凍結費用が31,500円、黄体ホルモン注射が3,150円となっております。

胚移植についてお話します。当院では通常は採卵後2〜3日目に良好胚なら2個以内、不良胚を含めても3個以内を子宮内に移植しております。これは多胎(双子以上)を防ぐためにしております。以前より体外受精では移植胚数は3〜4個が妊娠率が高いといわれておりますが、同時に多胎率も高くなります。当院では多胎率は約20%になっております。また2段階胚移植や5日目まで培養する胚盤胞移植もしております。

次に体外受精の注意点についてお話します。体外受精で注意する点はまず採卵時です。当院では静脈麻酔をしますが、呼吸器(喘息など)や循環器(不整脈など)に持病をお持ちの方は注意しないといけません。その症状によっては局所麻酔(歯医者さんなどがする麻酔)に切り替える場合もありますので、持病のある方はかならず申告をお願いします。またこの採卵によってばい菌によって感染したり(抗生物質を服用していただきます)、お腹のなかに血液がたまったり、腸を傷つけることもあります。それから排卵誘発を強くしますので、卵巣にたくさん卵胞ができます。それらを採卵するのですが、採卵後卵胞が大きく腫れあがり、卵巣そのものも大きくなります。その卵胞内に水がたまり、血液中の水分がなくなって、体調が悪くなり、そのまま放置すると命を落とす場合もあります。これは卵巣内にたくさんの卵胞ができた場合におこりやすくなります。また胚移植した後、黄体ホルモンを使用することによっても悪化します。こういう卵巣がひどく腫れた状態を卵巣過剰刺激症候群といいます。これを防ぐためにはまず過度の排卵誘発をしない、採卵のみして胚移植を次周期にする、採卵後できるだけ安静にするなどです。胚移植をしなければ7〜10日間で生理がきますので、生理になれば卵巣の腫れは改善します。もし感染したとき、腹腔内に出血したとき、腸が傷ついたとき、卵巣過剰刺激症候群になってしまったときは関連病院にて入院していただいて治療が必要になる場合があります。以上のことより体外受精はまだまだ100%安全な治療とはいえません。体外受精をしないで妊娠できればそれに越したことはありません。

次に妊娠が成立しても流産が起きる可能性があります。統計上体外受精は自然妊娠と比べてやや流産率が高いといわれています(自然妊娠の流産率は15%前後)。また体外受精で子宮内に胚移植しても子宮外妊娠が起こる場合がありますし、双子では子宮内外同時妊娠という場合もあります。また生まれた新生児の異常の発生率は自然妊娠と同じといわれていますので100%健常な赤ちゃんが生まれるわけではありませんし、まだ体外受精がはじまって30年弱ですので、統計的な安全性が確率しているものではありません。

またこの説明書を読まれてカウンセリグをお受けになりたい方は申し出ください。また体外受精、顕微授精の結果は学会に報告の義務がありますのでご了承ください。成績発表など個人情報は責任をもって保護いたしますので、ご安心ください。


〜体外受精または顕微授精を受けられる方へ〜

↓生理開始↓
1日目より点鼻薬使用してください。
10,500円
3日目より排卵誘発開始
※注射の種類、量によって料金が変ります。
※土曜日は午前中、日祝日は9:30になります。
2,100円〜4,200円
※1日当たり
8〜9日目に超音波検査                  
卵胞の発育が良好であれば19:30に排卵させる注射を打ちます。
※この注射以降は点鼻薬はしないでください。
2,100円
1,050円
翌々日10〜12日目の朝8時〜採卵、体外受精をします。
顕微授精の方は採卵、顕微授精をします。
21万円
+52,500円
採卵から2〜3日目に胚移植をします。
余剰卵を凍結保存します。
21,000円
31,500円
黄体ホルモンの注射をします。 1,050円
黄体ホルモンの注射をします。 2,100円
採卵後15日目に妊娠反応検査をします。 1,050円

上記合計 体外受精の方は約300,000円 顕微授精の方は約350,000円
※採卵数が0の場合や排卵がすでに終了している場合でもそれまでの費用は必要となります。

<採卵時の注意事項>
(1) 麻酔をするために絶飲、絶食でご来院ください。
(2) ナプキン、生理用ショーツ、ソックスをご持参ください。
(3) 採卵後10時30分ごろに帰宅できますが、帰宅後は安静にしてください。
(4) 帰宅時ご自身で運転することは避けてください。
(5) 採卵後3〜4日は入浴できません、シャワーでお願いします。
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